名古屋城

　徳川家康が九男義直の居城として築いた城郭である。石垣普請は慶長15年（1610）にはじまり、加藤清正や福島正則など多くの大名が動員され、その年のうちに主な石垣が完成した。続いて建物の建設が進められ、慶長17年には金鯱を戴く五層五階地下一階の巨大な天守が完成した。慶長20年には義直が入城し、江戸時代を通じて尾張徳川家の居城となった。 　名古屋城は、天守・本丸御殿が建つ本丸を中心に、東に二之丸、北西に御深井丸、南西に西之丸の各曲輪がとりまき、南側は広大な三之丸によって守りを固めた。その南側には城下町が設けられ、名古屋の街が発展する礎となった。 　明治維新後、名古屋城は陸軍の手に移ったが、本丸に建つ天守や御殿などは保存された。明治26年（1893）には本丸一帯が皇室財産となり離宮として利用されたが、昭和5年（1930）には名古屋市に下賜され、天守や本丸御殿などが城郭建築として初の国宝に指定された。だが昭和20年の空襲により、天守・本丸御殿を含む多くの建物が焼失してしまった。 　現在の天守閣は昭和34年に鉄筋コンクリート造で再建された。平成30年（2018）には、江戸時代の姿を忠実に復元した復元本丸御殿が全面公開され、大きな見どころとなっている。このほか、空襲を免れた本丸の西南隅櫓・東南隅櫓と御深井丸の西北隅櫓、本丸表二之門・旧二之丸東二之門（本丸に移築）・二之丸大手二之門（いずれも重要文化財）、名勝に指定された二之丸庭園、天然記念物に指定された西之丸のカヤの木など、江戸時代の面影を残す文化財も見どころである。 ※現在、天守閣は閉館しております。 料金: 〔中学生以下無料　大人500円　団体割引30人以上450円　100人以上400円〕〔名古屋市在住65歳以上100円　団体割引30人以上90円　100人以上80円〕〔定期観覧券／大人2,000円　名古屋市在住65歳以上600円〕〔徳川園との共通券／大人640円　名古屋市在住65歳以上160円〕 ※徳川園との共通券ご購入は現金のみの取り扱いになります。 開園時間 09:00～16:30 （ただし、本丸御殿へのご入場は16:00まで） 休園日 12月29日～1月1日 （4日間） その他 ただし、催事等により変更となる場合があります。