花沢の里

高草山と満観峰を結ぶ峠の山峡に、万葉集にも詠まれた「やきつべの小径」に沿って長屋門造りの美しい家並みがあります。明治時代に蜜柑の産地として栄え、みかんの収穫に雇用した人々を宿泊させるために農家を改良したことが始まりと云われています。 集落の再奥には、豪壮な仁王門と樹高20メートルの大銀杏を構える法華寺がひっそりと佇んでいます。 細い小径の脇には、心地よい音をたてながら小さな小川が流れており、目を凝らして覗き込むとハヤの幼魚や時によっては沢蟹を目にする事ができます。 花沢の里は、平成26年に静岡県で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。