越知山（福井県越前町）

　越の大徳・泰澄大師（682?767年）が修行し悟りを得られた山（標高612.8ｍ）として知られ、越前五山（日野山、文殊山、吉野ヶ岳、白山）の一つ。日本百霊峰にも選定されている。 　泰澄のほか、多くの僧侶が修行していたと伝えられ、泰澄ゆかりの御本社をはじめ、奥の院、別山、石仏、修行場となった遺跡などの歴史遺産が残る。山頂にある越知神社もその一つで、社伝によると、泰澄が仏像を造り山頂に社堂を建立して「越知山三所大権現」と称して祀ったのが始まりで、江戸時代の最盛期には数万人の崇敬者がここに参ったという。 　春は桜、夏はブナ林をはじめとした原生林の新緑、秋は紅葉といった四季折々の自然を楽しめることも魅力。 　泰澄らが修行した道などは、現在登山ルートとなっており、毎年多くの登山客が越知山に登る。山頂の展望台からは、福井市、鯖江市、越前市、越前町の街並みや、白山連峰を眺望でき、風光明媚な観光名所としても多くの人々に親しまれている。 【規模】標高：612m