特別寄稿 丁野 朗 氏 【後編】
日本遺産物語をどう活かすか
公益社団法人日本観光振興協会総合研究所・顧問 丁野 朗氏による特別寄稿
石工が切り出した採掘現場(栃木県宇都宮市大谷)
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どんな地域にも独自の歴史、文化があり、それに関連した産業が発展してきました。それら地域の物語、即ち“ストーリー”を文化庁が認定した「日本遺産」をご存じでしょうか?「日本遺産(Japan Heritage)」は、2022年12月末時点で全国104の地域ストーリーが認定されています。
自分の育った地域の「光」を改めて認識し、自分たちの誇りとして次世代へ伝え、その場所に住む人だけでなく国内外問わず訪れる旅行者にも語ってほしい。そんな思いから生まれたのが、“地域ストーリー”としての「日本遺産」です。
文化観光の分野で日本遺産の設立や日本文化の継承と発展に長年携わり、公益社団法人日本観光振興協会総合研究所の顧問でもある丁野 朗(ちょうの あきら)氏による特別寄稿前編「日本遺産物語とその視点」に続く後編。認定された日本遺産をどう活かすかを考えます。
ライター
丁野 朗
ちょうの あきら
公益社団法人日本観光振興協会総合研究所顧問、元東洋大学大学院国際観光学部客員教授、文化庁日本遺産審査評価委員
マーケティング・環境政策のシンクタンクを経て、1989年(財)余暇開発センター移籍。「ハッピーマンデー制度」や「いい夫婦の日」の提唱、産業観光などの地域活性化事業に携わる。2002年(財)日本生産性本部、2008年(公社)日本観光振興協会常務理事総合研究所長を経て、2017年よりANA総合研究所シニアアドバイザー、2020年より日本観光振興協会総合研究所顧問に就任。 観光庁、経済産業省、スポーツ庁、文化庁などの関係省庁委員や栗原市、呉市(顧問)、横須賀市、小田原市、舞鶴市、越谷市、益田市など各地の観光アドバイザーなどを務める。他に日本商工会議所観光専門委員会学識委員、全国産業観光推進協議会副会長、全国近代化遺産活用連絡協議会顧問なども務める。